追憶の詩 -浮世抄華-


「おいおい、大丈夫かよ?風邪引いたんじゃねぇのか?」




彼は火鉢をいじりながら、私を見た。




私は手拭いを頭に乗せたまま、鼻をかんだ。




「大丈夫れす。私、身体は頑丈なんれ…」




と言ったものの、私、すっごい鼻声じゃない?




しかも、頭がぼうっとして来た。






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