追憶の詩 -浮世抄華-


熱っぽい視線が絡み合うと、自然と唇が重なった。




冬を知らせる風が縁側に流れ込んで来た。





すると、頭上で日記がめくれる音がする。




土方さんは私から唇を離すと、日記の方から何かを取った。





「懐かしいな…、これ」





彼は懐かしむように頬を緩め、私に1枚の紙を見せて来る。





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