追憶の詩 -浮世抄華-


「涼、今、何か言ったか?」




「いえ、言ってませんけど…」




言おうとしたら、誰かに言われた。




というより、今の声って…。




「嫌だなぁ~、土方さん、とうとうボケましたか?」




飄々とした態度に土方さんに対して、毒舌…。




声は桜の木から聞こえる。




私は声の主を探した。




「涼ちゃん、こっちこっち」



すると、声の主が桜の木の陰から出て来た。






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