追憶の詩 -浮世抄華-


「そうか。葛葉君、今日はトシを休ませてやってくれ」




「はい、分かりました」




近藤さんは優しい笑みを浮かべると、部屋を出て行った。




私は寝ている土方さんの肩に羽織をかけた。




ふと、沖田さんの行動が頭に浮かんだ。




ただの悪戯で、あんな綺麗な桜の所に導くような事するかな?




もしかしたら、あれは彼なりの思いやりだったのかもしれない。







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