追憶の詩 -浮世抄華-
そう思うと、また頬が緩んだ。
「たまにはゆっくり休んでくださいね、土方さん」
私は彼の頭を撫で、部屋を後にした。
すると、沖田さんが向こうの方から歩いて来た。
「土方さん、休んだの?」
「はい。今日はありがとうございました、沖田さん」
礼を言うと、沖田さんは小さく笑い、向こうに歩いて行った。
ありがとうございます、沖田さん。
去って行く彼の背中にもう一度、礼を言った。
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