追憶の詩 -浮世抄華-


彼は私の手に自分の手を添え、短冊を付けるのを手伝ってくれた。




背中がぴたりとくっつき、土方さんの髪が私の頬をくすぐった。




自然と顔に熱が持つ。




「これでよし」




私は彼の手を借り、笹箒に短冊を付ける事が出来た。




「土方さん、ありがとうございました」




礼を言うと、彼は私の頭に手を乗せ、優しく撫でてくれる。




土方さんの手を撫でられると、凄く心地いい。





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