追憶の詩 -浮世抄華-


「…そうだったのか。馬鹿だな、ごまかそうとしねぇで最初っから謝れば済むんだよ」




土方さんは私の頭を小突いた。



小突かれた頭は痛くないのに、彼に隠し事をしていた事に胸が痛んだ。




「…ごめんなさい」




「っていうより、元々は平助が悪いんじゃない?」




突然後ろから声がした。




私の後ろには沖田さんが木に寄り掛かった状態で立っていた。





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