追憶の詩 -浮世抄華-


「確かにそうだな…。平助、ちょっと来い」




土方さんは思案げに顎に手を当てると、食事を取っている平助を呼んだ。




「呼んだ?土方さ…、いってぇ!」




平助君が言い終える前に鈍い音がした。




「ひ、土方さん!?」




彼が平助君の脳天にゲンコツを落としたのだ。




かなり鈍い音がしただけあって、平助君は痛みで地面をのた打ち回っていた。






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