追憶の詩 -浮世抄華-
外は綺麗な月が出ていた。
ほとんど歪みのない丸い月が辺りに光を射し、暗い夜を照らしている。
その光は私の暗い気持ちを和らげてくれた。
「あれ、涼ちゃん?こんな時間にどうしたの?」
声の方を見ると、土方さんと巡察から帰って来た沖田さん、斎藤さんが居た。
「沖田さん…。それに土方さんと斎藤さんも…」
「どうした?暗い顔して…」
土方さんが心配そうに眉を寄せた。
「それが…」
彼らは私が話そうとすると、近くに来て、縁側に座った。
私も縁側に座り、三人に夢の事を話した。