光へ

苦み

ボーっと空を見上げて
歩いていると。



数人の男女の声が聞こえてきた。

そこには劉樹と劉樹の彼女[杏]
博と博の彼女がタムロして
タバコを吸っていた。



少し脇道に入った人目の付かない所で
恒例の場所らしい。

(あいつらの横を通るのでさえ
何故か気まずい)


足早に通り過ぎる。



今度は正面から部活の先輩だった
紀利さんが来る!!

(挨拶は面倒だし気付かないフリをしよう)


…無理だった。



紀利さん:『相田さんでしょ〜
一緒にタバコ吸いに行かない?』


理恵:『え…自分吸いたい気分ぢゃ…。』


紀利さん:『ぢゃあ付き合って☆』


理恵:『あっ…はい…』



半分、無理矢理だが。

(あの時の事、怒ってないのかなぁ。
職員室の前で走り去ってしまったのに。。
なんだろう、この優しい雰囲気)


紀利さんに連れられ着いた所は
さっき足早に通った劉樹達の所だった。



杏:『きっ…紀利さん!こんにちは〜!』

博の彼女:『こんにちは〜!』


紀利さん:『なぁんだ、先約いたんだぁ!
ぢゃぁ2本ちょーだい♪(笑)』


杏:『はい!劉樹のですけど。』


紀利さん:『ありがとう〜☆』

(えっ…紀利さんタバコ持ってなかったんだ
しかも2本も貰ってるし)



紀利さん:『はい!相田っちの〜』


理恵:『えっ…すいません…。』

(て自分のかよ〜っっ
しかも相田っちって(笑))



杏に軽く頭を下げた。

杏と博の彼女は居ずらくなったのか
先に帰ると言って帰ってしまった。



理恵:『劉樹のでしょ?吸う?』

タバコを返した。


劉樹:『まぢで?助かる〜
それ最後だったんだよねぇ!』

劉樹は待ってましたとばかりに火をつける



紀利さん:『最後だったのぉ?ごめんねぇ
私は吸っちゃうけどぉ☆(笑)』


劉樹:『うっわぁ〜!!
…紀利さんの体で返してもらいます!(笑)』


なんて紀利さんと
冗談をかわせてる事がスゴイ!!



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