Sincere Love


あまりにも見惚れすぎてたせいか、男の子は不思議そうに聞いてきた。



「なぁ…なに?俺の顔になんかついてるか?もしかして眼鏡めっちゃ汚かったりする?それだったらそんなに見られるの恥ずかしいんだけど。てか、目覚めてそうそう一人で賑やかだな。」



男の子はまた笑い始めた。



私はそう言われて、自分の顔が恥ずかしさで真っ赤になるのがわかった。



「えっと…余りに状況わからなくてテンパっちゃって!…助けてくれてありがとう。ここまでどうやって運んでくれたの?」



自転車とか車とかかな?



友達でも、朝めんどくさい時は、通勤する親についでに学校まで車で送ってもらうって話も聞くし。



でも、返ってきたのはそんな単語じゃなく。



「おぶってきた。抱えてこうと思ったけど、それじゃスカート履いてるアンタには良くないだろ?」



「あ……え…うそっ…」



この人本気で言ってるの?



私、入学初日から知らない人におぶられながら校門抜けてきたの?!



恥ずかしすぎる…っ!
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