そんな君に恋をした。
始まりは
「ふあぁ……」
んー…眠い。
でも、今日から新学期。
あたし、佐久間日和(さくま・ひより)は、中学2年生になる。
昨日までのぼのぼのした春休みモードとはすっぱり切り替えないと、たぶん、やっていけない。
でも、まああたしはそんな元からバリバリした性格じゃないし。
今年も1年、なんとなくやり過ごそう。
そんなことを考えて居ると、学校に到着、小学校から仲良しの、木嶋優奈(きじま・ゆな)が玄関に貼り出されたクラス発表を見ていた。
…のだけれど、あたしが来たことに気付いて、こちらに走ってくる。
「ひよ。おはよー」
「はよー。クラス変えどんな感じー?」
「今年も、わたしとひよと一緒だったよ」
「まじか、ここまで来るとそれはもう運命だわ」
「ねー(笑)」
優奈とは、本当に小1からずうっと同じクラスで、今年で8年ぶっ通しクラスメイト。
…でも、さすがに8年連続だと、先生が仕組んでいるのではないのだろうかと、そろそろ疑い始める。
「ひよ、今年もよろしくね」
「こちらこそ」