そんな君に恋をした。
好きなひとかー……
(そうだなぁ、
今の時期はみんな恋愛が楽しい頃なのかなー……)
席について、すとんと椅子に腰をおろす。
「ねぇねぇ、佐久間さんっ」
「へ、あ、あたし…?」
急に後方から声をかけられて、
びくりとしつつ、振りかえる。
「…あ、びっくりさせちゃってごめんね?私、西野彩(にしの・あや)。同じクラスになるの、初めてだね!」
「あ、……うん……?」
「あの、日和ちゃんって呼んでもいいかな?私のこと、彩でいいから!」
「ああ、うん…わかった」
いきなりで、
流れにいまいちついていけないまま、彩とお友達っぽいものになった。
話せば話すほど、彩がすごくいい子だってことが分かる。
…なんて、出会ってまだ10分だけどね。
「…あ、日和ちゃん、先生来たみたい…」
「…あー……じゃ、また後で」
「うん♪」
そう言って会話を中断して、前を向く。
入ってきたのは…………
「はい、えと…それでは、あの………」
新しい先生かな、
初めて見る。
なんていうか…すごくおどおどしてる、先生…
でも、顔はすごく可愛い、声も可愛い。
体も小柄で、クラス全員が見とれてる。
優奈は、特に。