初恋が終わる頃に





"嘘つけ"



そんな言葉が彼から痛い程伝わってくる。



何でこんなあたしの事で問い詰めてくるのか分かんないけど、とりあえず笑窪を浮かばせてニッコリ笑顔を作った。



「ほら、元気です」



「目は…笑ってねぇ」



彼は超能力者なのかも知れない。



あたしの心は透き通ってるように見抜いてくる。



こんな寒空の下で振られ、知らない人に問い詰められ、泣いて、散々な今日。



今時の子供は皆どこで何をして遊んでいるのかな。



公園にはあたしと陸、そして目の前にいる彼以外足を入れる人がいない。



皆家でゲームとかしてるのかな?



温かい部屋でテレビでも見てるのかな?



あたしも早く帰って温かい湯船にでも浸かろうかな…



頭の中は色んな事がグルグル回ってパンクしそうだった。





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