初恋が終わる頃に
両手を合わせて頭を下げると、真美はハァと大きなため息を零した。
中学時代の片思いでも真美は真剣になって協力してくれた事を思い出す。
やっと実ったと思ったら、一番に嬉し涙を見せてくれたのが真美で。
あたしより先にデートの事とか気にしたり、空気を読んで二人きりにさせてくれたり…
真美には感謝でいっぱいなんだよ。
「それにしても…陸殴りたい」
「だ、だめだよ。あたしが悪いんだから」
「悪い?」
「付き合ったからってカップルらしい事したい、なんて思ったのがいけないんだもん」
あたしはズバリと言ったつもりが、正直元気が出なくて弱気に口を開いた。
真美はそれを聞いて呆れるように、またため息をつく。
「今あたしら高校2年じゃん?陸と付き合ったのって卒業式だから…もう1年以上付き合ってた事になるんだよ」
「それがどうしたの?」
よく理解出来なくて、首を傾げて投げかけてみる。