初恋が終わる頃に
「だーかーら!1年以上も嘘を突き通して付き合ってた事になるんだよ、陸は」
そりゃそうなる…
真美は昔から陸と仲が良くて、幼馴染みたいなようなものだから、余計に腹が立っているのかも知れない。
キレ気味の真美は、とことん近づきがたい不機嫌さだった。
「あたしは…仕方ないと思う…」
今からどーのこーの言ったところで、納得するような答えにはたどり着かないと思うから。
素直に諦めた方が自分の為にもなるし、陸の為にもなる。
「で、まだ陸の事好きなわけでしょ?」
「…え?う~ん…」
嫌いだと言えば大嘘になっちゃうし、普通だと言えば普通には思えない。
多分まだ心の何処かで陸を欲しがってる自分がいる。
あたしはきっと、恋愛下手なんだろうな、と思い知らされる。
「まぁ…てか、知らない男の人ってどんな人なの?」