初恋が終わる頃に
陸の話題から急に変わるから、飲んでいたミルクティーが吹きそうになった。
手で口を抑えながらゴホンと2回咳き込んだ。
「外見はかっこいいけど、冷たくて…でも優しい人」
あたしの返事に謎めいた真美が『は?』と反応していた。
冷たくて優しいなんて人、今までに出会った事がなかったけど…
あの人を見たらそれが頭の中で浮かんだ、第一印象。
とりあえず真美には『心配しないでね』とだけ伝え、真美を家まで送る事にした。
最近本当に日が落ちるのが早いから、真美を一人で帰らすわけにはいかない。
こんな可愛い子が、あたしなら…恋愛も簡単に手に入れれるのかな。
実際に、真美は年上の彼氏と付き合いが1年続いてるし…幸せなんだろうな。
それなのにあたしの恋愛の事で、心配かけさせたくない。
自分達の恋愛を大事にしてほしいから…ね。
真美を家まで送る途中、急に真美が『あっ』と声を上げた。
どうしたのかと首を傾げれば、ニヤッと微笑む真美の顔が見えた。