初恋が終わる頃に
「優木くん、大丈夫かな…」
『そんなに気になるの?』
「…へ?」
『陸の事よりも、その人が気になってんじゃないの?』
それもそうかも知れない。
いや?…ただあたしは、自分の事より他人の事の方がつい考え込んでしまう。
それは昔からの泣き癖と同じくらい、直せない癖。
「お人好しなだけだよ」
自分で言うのもあれだったが、自覚していたのでそう言った。
だけど真美は納得がいってないかのように、ウーンと考えている。
『まぁ、何にせよ…瑞樹が元気出さないとダメだからね』
「分かってるよー」
しばらく話を続けて、時間も時間なので電話を切った。
その日はお風呂に入ってすぐに眠りについてしまった…