初恋が終わる頃に





「優木くん、大丈夫かな…」



『そんなに気になるの?』



「…へ?」



『陸の事よりも、その人が気になってんじゃないの?』



それもそうかも知れない。



いや?…ただあたしは、自分の事より他人の事の方がつい考え込んでしまう。



それは昔からの泣き癖と同じくらい、直せない癖。



「お人好しなだけだよ」



自分で言うのもあれだったが、自覚していたのでそう言った。



だけど真美は納得がいってないかのように、ウーンと考えている。



『まぁ、何にせよ…瑞樹が元気出さないとダメだからね』



「分かってるよー」



しばらく話を続けて、時間も時間なので電話を切った。



その日はお風呂に入ってすぐに眠りについてしまった…





< 33 / 81 >

この作品をシェア

pagetop