初恋が終わる頃に
真美は彼氏も年上なわけで、特にお金に困る事はなく…何かあるとすぐに彼氏が助けてくれるという。
学生はお金がないと結構苦しい毎日だ。
「あたしも…しようかな」
「え?瑞樹?!」
「お!俺のとこ来る?今なら紹介出来るけど」
驚く真美とは反対に、乗り気になってる郁人。
あたしもちょうどお金に困ってるし、冬休みの間の短期なら全然時間に余裕もあるだろうし。
さっそく郁人はバイト先に電話をして、あたしの事を伝えた。
電話が終わると、あたしに伝える。
「次の月曜日、俺がシフト入ってるから一緒にバイト先行こうぜ。面接してくれるってさ」
急な展開に少し緊張するけど、あたしはこれでも良いと思った。
少しでも陸を忘れられるなら…大丈夫。
きっと何かの縁だろうと信じて、あたしは次の月曜日を心待ちにした。