初恋が終わる頃に





それ以上に、優木くんは痛い気持ちなんだよ?



店内でこんな事したら、当たり前にお客さんも引いていた。



何事だと上野先輩も店の外の掃除をしていたはずが、店に入って来ていた。



ここにはいられない、と店を抜け出そうと振り返った瞬間。



目の前には優木くんが立ちふさがっている。



怒られる…



勝手な事したあたしを、絶対恨んでいるだろう…



あたしは優木くんを振り切って、店を飛び出した。



全力で走って…気づけば公園の前で足を止める。



結構な距離、逃げてきたんだな…と我に返り気づいた。



「馬鹿だ…あたし」



店長をビンタしてひどい事言っちゃった…



あたしが言う立場じゃないのに、もう最低だ…





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