初恋が終わる頃に
そんな言葉が返ってくるなんて考えもしなかったから、思わず裏返る声が出た。
あたし、色んな人に迷惑かけたんだよ?
『お前今日もシフト入ってただろ?休むとか言ったらぶん殴るぞ』
やっぱり怒ってたみたい…でも出来るだけあたしに隠してくれたんだよね。
シフトが入ってた事は、正直昨日の事で頭が混乱してそれどころじゃなかった。
「でも、あたし…店長に手あげちゃったし」
『そんなの関係ねーから。俺は事情全く分かんなかったけど。昨日、お前と千葉さんが出て行った後、店長から聞いた』
「…そうだったんだ」
『俺も店長の事、正直気にくわねーよ』
郁人も同じ気持ちだったんだ。
あたしはしばらく喉が詰まって、何も言えないでいると、郁人はハァと呆れたようにため息を零す。
『俺も、店長にひどい事言ったし』
「何て?」