初恋が終わる頃に





あたしは少し溜まり、席を立つと真美に勢いよく抱きつき…



「もちろんっ!」



泣きべそを見せないように、あたしは思いっきりギュッとした。



それを見て郁人は"気持ちわりぃ"と呟いていたけど。



大事な真美が苦しんでるのに、あたしが元気づけないと駄目だから。



あたしが泣いちゃったら、真美も泣いちゃう。



それから…真美の言葉がキッカケであたし達は3人でクリスマスを過ごす事になった。



数日して終業式の当日。



箱のような体育館に皆が詰め込まれ、長い長い校長の話を聞き終えると、やっと2週間の冬休みに入る。



郁人は帰り際、"バイトだから先行くわ"と真っ先に教室を出てしまった。



さっそく仕事がハードになる郁人の背中を見て、手を振るあたしと真美。





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