初恋が終わる頃に
まさかそんな事を思いつくなんて、真美らしいと…今更ながら思ってしまう。
「店長の顔見てみたい」
「あーうん…」
「郁人も今いるだろうし、サボってないか偵察って事で!」
そんなこんなであたし達は、駅前の喫茶店…あたしのバイト先に遊びに行く事になりました。
店長に会うのも気まずいけど、ずっとこのまま微妙な関係でいたくない。
いいよね、それくらい。
真美のウキウキ気分の後ろで、あたしは色んな事を考えながら歩く。
しばらく歩けばいつもの喫茶店の看板が見えて、扉の前まで来てしまった。
カラン…
ゆっくり開けたあたしに続いて真美はニッコリした笑顔で店に入っていく。
「いらっしゃいませー…あれ?瑞樹ちゃん」