高野先生の腕のなか



「うん、うん。自分の気持ちに正直でよろしいわ」


三木先生には私の考えていることがわかるようで、私は恥ずかしくなって笑った。


「でも、相手は先生だからねえ。障害は多いわよ」


「…三木先生、何か方法はないでしょうか?」


前のめりになって聞くと、三木先生は右手の人差し指を立ててニコリと微笑んだ。



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