高野先生の腕のなか



浮かれながらも最初私は、高野にプレゼントを渡しなんかして変に思われたらどうしよう、と不安に思ったりもした。


しかしよくよく考えてみれば、いつも高野を遠巻きに見ているだけの私が知らなかった高野の誕生日を、高野に毎日積極的に話しかけている子たちが知っていてもおかしくはない。


そしてその子たちが高野にプレゼントを渡すことも、同様である。


とどのつまり、私は何も臆することはない。


今日は消極的なことは考えず、単に高野へのプレゼント選びに専念するのだ。



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