高野先生の腕のなか



神山くんとはあの日以来、話すどころか目を合わせることすら嫌っている。


向こうも強引に接触してくるようなことはないので、私は彼を空気と同じ感覚で捉えている。


いくらあんなことがあったからといって、以前好きだった相手に対して酷い仕打ちだと思うだろうか。


実は私も悩んでいるのだ。



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