高野先生の腕のなか



俺は遠い昔を思い出す。


『…分かった。しょうがないよね……』


恋に破れるということがどんなに辛いことなのか、俺はあの時、理解したつもりだ。


この子がどんなに不安定な状態であるか、ということも。


「…僕で良かったら、話聞くよ」



.
< 186 / 357 >

この作品をシェア

pagetop