高野先生の腕のなか



神山くんは、多分ここを通らないだろう。そんな確証はないが、下に降りられる階段は四ヶ所ある。


そう思うと力が抜けて、壁にもたれかかった。


ふと、手に持つシューズと体育着を見る。


なんだか授業を受ける気がしない。



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