高野先生の腕のなか



私は立ち上がると、急いでゴミ箱から紙袋を救出する。


まさか今から渡すプレゼントがゴミ箱に入っていただなんて高野に知られるわけにはいかない。


私は紙袋を背中に隠し、高野の正面に立った。


「先生」


高野はこちらを見上げる。


私は紙袋を突き出した。



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