高野先生の腕のなか



でも、それでなんで絶句なんだ。山崎さんは彼に、何か俺について話したのだろうか?


「…先生は、」


「ん?」


「先生は、山崎さんのことをどう思っているんですか」




どきり、と心拍が一つ大きく波打った。


車の中で、山崎さんを意識している、なんて考えていたから、「何故この生徒が知っている?」なんて考えが過ぎったからだ。



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