高野先生の腕のなか



そう、高野は優しい。


だから私を見たりする。


抱きしめたりする。


高野は私を可哀想だと思っているのだ。


そして、私を救おうとしている。


救うことを正義だと思い込んでいる。


高野が見ているのはそれだけだ。私じゃない。



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