高野先生の腕のなか



なぜ?、と言う気持ちが顔に出ていたのだろうか、高野は


「昨日、今日またここに来るように言われていただろう?だから、お見舞いに」


と、微笑んだ。


私が思いがけない再会に喜んでいると、三木先生が立ち上がりながら口を開いた。


「あら?、今日は先生、素敵なネクタイですね。新しいんですか?」


「ええ、これは貰い物で」



.
< 281 / 357 >

この作品をシェア

pagetop