高野先生の腕のなか



さらに嬉しいことには、そのネクタイはクマのネクタイピンで留められていた。


間接的ではあるが妹さんと繋がりが持てたようで喜ばしい。


そんな私たちの様子を見て勘付いたのか、三木先生は「あらあら、」と口に手を当て笑った。


不意に高野が、あっ、と声を上げた。


「いけない、ノートの返却があるんだった…」



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