高野先生の腕のなか



「山崎さん、放課後、数学教諭室に来てくれるかな?」


え?、と顔をあげた。高野の顔をまじまじと見る。


「怪我をしていても、プリント作成の手伝いは出来るだろう?
数学係さん」


返事は?、と聞く高野に、私は一言、はい、と頬を綻ばせ返した。


三木先生が私に微笑み、小さく耳打ちする。


「良かったわね!」



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