高野先生の腕のなか



足元にはテキストとペンケース。


それが落ちた音だったようだ。


しかしそんなことはどうでも良かった。


……見られた。


高野が私を抱きしめるところを、高野が教師としての一線を越えてしまうところを、見られてしまった。



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