高野先生の腕のなか



想像が目の前の美咲ちゃんと重なり、俺はただ恐怖を感じた。


俺が殺したんだ。


俺が美咲ちゃんをフったから。


俺が周りの目を気にしたから。


美咲ちゃんの気持ちを考えなかったから。


おまけにあんな夢まで見て、俺は許されたがっている。


いくら後悔しても、目の前の美咲ちゃんは目を覚ましてはくれなかった。



.
< 325 / 357 >

この作品をシェア

pagetop