高野先生の腕のなか



私は高野を代わりにした。


気づいてしまった。


私は高野を好きなんじゃないんだ。高野の言った通り、代わりにしただけ。高野を好きだと思い込むことで、神山くんを諦めようとしただけ。


最低だ。本当に。


どんな顔をして高野に会えば良いのか、分からない。



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