高野先生の腕のなか



私の瞳に涙が滲むのを感じたのか、高野は「立てる?」なんて優しい言葉をよこした。


ますます泣きそうになりながら、こくんと頷く。


よろよろと立ち上がると、高野に支えられながら、教室を後にした。



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