高野先生の腕のなか



白衣のポケットに手を突っ込んで、机の方に歩き出す。


「あなた、高野先生のこと好きでしょう。見ててわかるのよ。高野先生の名前を出すと、柔らかい表情になるもの。その″好き″が、家族的なものか、恋愛的なものかはわからないけど」


「私が…、」


高野を、好き…?



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