高野先生の腕のなか



教材室は、特別棟の二階の隅にあった。


着いてすぐドアを開けようとするが、開かない。


どうやら鍵が掛かっているようだ。


「…先生、まだ来てないのかな」


神山くんは、そうかもね、なんて適当な返事をよこした。



.
< 88 / 357 >

この作品をシェア

pagetop