高野先生の腕のなか



「山崎さんと高野先生が付き合ってない、としても。高野先生は山崎さんが好きなんじゃないの?」


神山くんが一歩踏み出す。


壁にもたれた私は、姿勢を正す。


「そんなわけ、ない」


「高野先生、教室に入ってすぐ、山崎さんのところへ行ったんだ。それから、保健室に連れて行った」


高野が私を見ていたから、私の不調にいち早く気づけたと?



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