二人の壁は

あたしは住所を言ったら
朝の人は歩き出した


「待ってください」


って言ったら、ゆっくり歩いてくれた


「あの…お名前と学年聞いて良いですか?」


「河井太貴、高1で2組」


たき?

2組ってことは


「太貴さんは同じ学年で隣のクラスなんですね」

急に親近感が沸いてきた

「敬語じゃなくていいから」


「あっ…そうだね」


優しいなぁ…


「あんたさ、矢田葵が好きなんだろ?」


「!!な…何で」


知って…


「見てて何となくわかった」


「そう…なんだ」


あたしってそんなに分かりやすいのかなぁ?


「まっ…俺はあんたと話してみたかっただけだから」


話してって


「あたしと?」


変わった人…


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