二人の壁は

「噂でさ、１組の麗って奴に告白出来ねぇって」

麗って…


「あたし？！」


に告白出来ないって何で…？


「いつも昼休み居なかったり、居ても一緒にいる女が近付くなって感じのオーラ出してたり、登下校は男が一緒で告白出来ねぇ…って」


芯莉…そんなオーラ出してなの知らなかったよ？

葵がいても話しかけてくれば良いのに…


「まぁ…あんた可愛いから、一緒にいる女も心配だったんだな」


芯莉…ありがと


「でも…葵とはもう一緒に登下校したくないな」

「ふーん…俺、ダチと一緒に学校来たらあんたが立ち止まってたから、話しかけた」


少し…怖かったけどね


「邪魔…されたけどな」

邪魔…葵か


「ゴメンね…」


「別にいいよ、あんたが迷子になったから話せたし？」


恥ずかしいこと掘り返さなくても…


「でも…告白とか邪魔してほしくないな」


「何で？」


だって


「視野が広がらないっていうか…」


「まぁな」



出会いがないっていうか
今は好きな人がいるからいいけど