二人の壁は
「疲れた…」
午前の授業が終わって今は、お昼休み
「確かに…さ、ご飯食べよ?」
「うん…」
「取りあえず購買行こうよ」
「うん!」
あたしは普段お弁当なんだけど、週に一度購買で買って食べるんだ
購買は、一階だから階段を降りてすぐ近くにある
「あっ…」
葵がいる
「あぁ…矢田ね」
立ち止まったあたしの目線を見て芯莉が言った
「うん…早く買ってどっかいこう?」
「…はいはい」
あたしはあまり学校で葵に近寄らない
葵もあたしに近寄らないけど…
葵の横を通り過ぎて、購買の列に並ぶ