†黒ウサギの仕事†
しばらく待っていると予定通り、ターゲットが来店した。
僕の胸がワクワクする。
璢維人が調べた通り、ターゲットはカウンターの席に座ってパソコンを開いていた。
よし、話しかけよう。
ゆっくり……
ゆっくりと………。
「すみません。少しお話があるのですが…よろしいでしょうか?」
ターゲットは僕の顔を見ると不思議そうにしながらも「はい」と返事をした。
そして少し話しをして外へ連れ出した。
「どうぞこちらです…」
「は…はぁ…。ここに何かあるんですか?」
僕は興奮する心を落ちつかせ、ポケットの中に手を入れた。
「あ…あのぉ…」
ターゲットは僕の様子が少し気になるようでオドオドしている。
そして――――。
「うっ…!」
苦しそうなターゲットのうめき声がした。