†黒ウサギの仕事†
でも僕は我に返った。
人間となんて…って。
僕は殺し屋の1人。
人間を殺す悪魔なんだ。
僕になんか友達は必要無い。
人間の友達なんか必要無い―――。
「友達にはなれない」
僕はそう言い放ち、雷を連れて教室へ向かった。
「月也…。どうした?」
「僕達には友達なんて必要無いんだよ。僕達には…」
雷はそれ以上何も言わなかった。
教室へ入り、席に着く。
するとさっきの男子生徒が走って入って来た。
「お…俺、隼人って言うんだ…!」
息を切らして真っ直ぐな目で僕を見てくる。
「…………。」
ダメだ…。
僕は人間なんかに…。
「じゃ…じゃあさ!友達はダメでも、知り合いからってのはダメ!?」
「知り合い…?」
「そう!俺は隼人!君達は?」
「黒騎…黒騎月也…」
僕は何故かこの隼人と言う人間に僕の中の何かを動かされたような気がした…。