期限付きの恋
呆然と立ち尽くしている私。

「おい、斗真。どういうつもりだ?」

「たまたまお前らの待ち合わせ場所を通りかかったら、この子が春馬と勘違いして。おもしろいから、付き合ってみただけだよ」

「お前、そんなに暇なのか?」

「きょうは、たまたま予定がなかったんだ!春馬がスッ・・・」

春馬が斗真の口を塞いだ。

「あんたたち、いつまでやってるのよ」

呆れた私がこえをかけた。

「とりあえず、斗真は帰れ!邪魔」

シュンとしてしまった斗真。なんだかかわいそうになって、声をかけた。

「いいじゃない。一人くらい増えたって。」

「いーや。コイツがいたら、ややこしくなるからイヤだ」

断固拒否する春馬。

「・・・じゃあ、一人で映画見てくるからいいわよ!」

怒った私は一人、映画館に入った。

「ったく。わかったよ。・・・斗真、いくぞ」

笑顔を取り戻した斗真。私たちは、映画館に入っていった。

夕方まで、3人で過ごした。

「そろそろ帰らないと…」

「ああ、じゃあ送るよ」

斗真とはここで別れて、春馬と二人で、家に向かった。
< 10 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop