期限付きの恋
私は学校に着くと、晴香にこの出来事を話した。

「ふーん。春馬兄弟に、告白されるなんて、幸せじゃない」

のんきに答える晴香。

「幸せなわけないでしょ?!・・・私の気持ちはどうなるのよ」

頭を抱える私に、晴香はやっぱりのんきに答える。

「周りの女の子たちに言わせれば、贅沢な悩みでしょ。私はあの二人とはともだちだから眼中にないけど・・・」


私は、春馬との約束を終わりにさせようと、放課後呼び出した。

「話しって、なんだよ」

相変わらずぶっきらぼうな態度の春馬。ほんとに、私のこと、好きなの??

「・・・クリスマスまで付き合うフリする約束だけど…」

「うん、それが?」

「もう、終わりにしてほしいの。」

「なんで?・・・好きな奴ができた?」

「あんたが・・・私のこと好きだって言ったから。」

「・・・オレのこと、まだ嫌い?」

「・・・前ほど嫌いじゃなくなった・・かも」

私の返事に、笑顔の春馬。

「じゃあ、約束は続行で」

「どうやって接していいかわかんない・・・」

「今まで通りでいいよ。オレに悪態着くの、お前だけだもん。その方がいい」

春馬は、私の頭を優しく撫でた。・・・調子が狂う。


< 14 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop