期限付きの恋
だからこそ、どうしたらいいかわからない。

彼女のフリしてるだけなんだから、言えない。

「・・・冬子、オレじゃダメ?」

「春馬…」

「なに?」

「私に好きな人ができたら、この約束終わりだったよね?」

「うん、何で急にそんなこと…」

「私…好きな人ができた」

「エッ…」

驚いた表情の春馬。

・・・しょうがないじゃん。好きになっちゃったんだもん。

「だから、あんたとの約束もこれで終わり」

「冬子…」

「ゴメンね…クリスマスまでの約束だったのに。守れなかった」

こうやって一緒にいることが、楽しくて。

でも、こんな気持ちじゃ苦しい・・・

「おれ、お前のこと本気で好きなんだ・・・片思いなら、オレにしとけよ」

「どうして、最初にちゃんと、ホントの気持ちを言ってくれなかったの?」

「お前が、オレのこと嫌ってたから」

「・・・私も」

「ん?」

「なんでもない。今日はありがとう・・・帰るね」

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