笑わないから、笑ってよ。
『お願い、教えてよ。』
『ねぇ、お願い。』
蝉の声にかきけされそうな程
小さな声で言った。
『..いいけど、何で??』
眞菜の一言で
千晴は紅潮した。
『えーっと、何となく??』
適当に誤魔化す。
『あ、千晴好きなんでしょ。』
ずばり言い当てられ
うつむいてしまう。
『千晴分かりやすすぎ!!
うん、協力してあげる』
『ありがとーーっっ!!』
千晴は眞菜に抱き付いた。
『うん、分かった。
じゃあ部活行くから。
じゃあね。』
そう言うと眞菜は
走って教室を出ていった。